「せっかく家の中できれいな言葉を使っていても、幼稚園に入ったとたんに、ろくでもない言葉をたくさん覚えて帰ってくるんです」と嘆くお母さんたちがいます。あるいは、「家の中の価値基準と、学校で教えられることと違っていてたいへんです」と言う方もいます。こういう場合はこうするのが当然だと教えていたのに、先生は違うことを教えるのです。しつけとは、家庭と学校で同じことをやらなければ困ります。たとえば、東京女学館という学校では、性教育を10年かけてやると言います。普通、幼稚園の頃は、まっぱだかで出てきて親にお風呂あがりのからだを拭いてもらっています。東京女学館の先生が言われることには、「私たちは小学校1年生にむかって、お風呂から出る時には、お父さまもお兄さまも弟も異性なのですから、下着1枚はつけて出てきなさい、と教えています」子供が大きくなるのにしたがい、お風呂あがりには必ず下着1枚を着ることから、着替えの時には後ろをむいてするのですよ、と事細かに段階をふんで教えるのだそうです。国立小学校の場合は更衣室自体がありません。教室で男の子も女の子も一緒に、タオルの大きなものを頭からかぶったり、からだに巻き付けたりして、着替えをするというようなことになるわけです。どちらがいいという話をしているのではありません。そういう価値基準が、家庭と学校でずれてしまうと、せっかく大切に育てているのに、教えているのに、と親は悲しくなってしまいます。
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