本来、正常な人間は価値観の違うことを同時にすることにストレスを感じるものです。しかし、現在の日本では社会自体が大きな矛盾を抱えているので、両価性が直接的なストレスにならず、じわりじわりと社会を蝕んでいるといえるでしょう。両価性矛盾は環境保護活動全般にも及んでいます。その著しい例が、「リサイクル推進派の人で現実にリサイクルをしている人はまれだ」という現象です。ほとんどの人はペットボトルをリサイクル箱に入れたり、新聞紙を束ねて出したりしているだけで、実際にはリサイクルをしていないのです。ペットボトルをリサイクルするというのは、自分でペットボトルを回収工場まで持っていき、そこできれいに洗ってラペルをはがし、キャップをとって成型器で成型し、もとのペットボトルにすることです。また、紙をリサイクルするというのは、「紙を束ねて出す」のではなく、自分で薬品を使ってインキを除き、夾雑物を取り去り、短い繊維を除き分け、抄いて紙にすることです。