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伝統を守るクサンバを過ぎる

伝統を守るクサンバを過ぎると、2号線は快適なシーサイドの道となる。両側にはヤシの木が続いている。心なしか風が涼しくなる。次の目的地は、トゥンガナンにある「トゥンガナン・プグリンシンガン慣習村」という、日本語にすると、いささか馴染みのない名、がついた集落である。ここは、バリ・アガ村ともよばれているが、バリの先住民であるバリ・アガが独自の風習を守りながらくらしている、珍しい性格をもった地域である。バリ島にある間に是非訪ねたいと思っていた。俗世間を離れた安楽な別世界、桃源郷といえば語弊があろうが、そこではバリ人の原点に似たようなものがいまでもうかがえるのでないか。塩田から二〇キロのあたり、2号線を左折して山あいの道を辿れば、村は近い。途中、リュックサックを背にした何人かの白人観光客を追い抜く。ここも観光客が増えている感じだ。